桃太郎、鬼ヶ島で鬼を退治する
B1 Japanese リスニング練習 · 日本語 · 中級者向け
桃太郎の「きび団子」って何?
この桃太郎の語りでは、桃から生まれた少年が養いの祖父母からもらった「きび団子」を携えて鬼ヶ島へ向かいます。お金でも武器でもなく、この団子こそが犬・猿・雉を仲間に引き入れた決め手になります。きび団子はキビ(ヒエ)の粉で作られる実在の郷土菓子で、昔話の舞台とされる岡山県の名物として古くから知られています。
「黍団子」という言葉が文献に現れるのは1488年(延徳元年)まで遡りますが、今広く知られるようになったのはほぼ桃太郎のおかげです。岡山では戦後になってからこの結びつきを前面に出し、1891年(明治24年)から駅弁として売り出し、「桃太郎の故郷」をアピールしてきました。物語の中で団子は単なる報酬ではなく、一緒に食べて忠義を結ぶ「共食」のアイテムとして機能しており、だからこそどの語りでもこの一点だけは外せないディテールとして残されています。